このレビューはネタバレを含みます
アクターズ・ショート・フィルム2
1本目
明確な答えはなく見る人に委ねる作品
と、青柳監督は仰ってます。
ので、勝手に考察しますw
「いくえにも。」
というタイトルから、何層にも重ねられた重層構造ストーリーなのかな?
母に捨てられたのか、教会付属の施設で育ったと思われる男(兄シュウヘイ・村上虹郎)が、〝家族〟を求め「レンタル家族」で週末を過ごしている
かと思う一方で、
青柳翔が〝ガスライティング〟要素を入れたという事だからやっぱりシュウヘイに対するある種のガスライティングとも思えるのです。なぜ彼に?誰が?仕掛ける理由もわからないんだけど。
メンバーそれぞれも、なくした家族を求めて「レンタル家族」として週末集まってる様子。(父役・奥田洋平は妻と娘を求め、母役・平岩紙は夫を求めている。妹ナツミ・見上愛は不明)
ピンポーンとなると、来るはずもない来客に一同不安になったり、救急箱の場所がすぐに分からず戸惑ったり、アクシデントに弱い所でレンタル感を匂わせるの、巧い!
隣に越してきたフジノさん(黒沢あすか。彼女が出てくるだけで不穏な空気になるの凄いw)もレンタルされたメンバーだったのかな?台本どうり?
とすれば、〝礼拝〟で何か思い出すかもしれないシュウヘイにクロスのネックレスを見せたりするのも筋書き?
で、誰に依頼されたの?
シュウヘイが佇む線路脇にある電話ボックスが、一瞬消えるシーンが挟まるんですが………全てはなかった事って意味?
でも最後の(クレジット後!)
本当の家族になりませんか
という電話ボックスへの落書きメモは必要なんだよね。
色々と勝手に考察するのも実に楽しい、中々良くできた1本だと思います。
5作の中では一番好きだな。