チャイ緒

仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダルのチャイ緒のネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

「賛否両論ある」って知った状態で見たから、何も知らずにわくわく見に行った人とは感想が違うと思う
ある程度、「楽しめないかも」って予防線はりながら観た映画となった

欲望は代償をともなう、
そして身を滅ぼすほどの欲望を持った人間は無傷ではいられない
そんなことを考えた映画だった…

私は5年前にオーズ本編見て、あとは暴れん坊将軍映画と、フォーゼとのコラボ映画観たかな?くらいで、10年前リアルタイムで観てそこからスピンオフも全部観て…みたいなファンの方とは思い入れは違うかも
だから識者が指摘している設定の矛盾とかそのへんのプラクティカルな部分はあんま気にならなかった

私が気になったのは、そもそも、続編と銘打ったもので主人公が死ぬって、選択肢としてはありだろうけど選ぶなよってこと!
マンマミーア2やんけって思った。
その世界感の延長を期待して見に行って、主人公が死んでたら、なんのために続編を期待したんやってなってしまうし、こんなことになるなら続編いらなかったって思ってしまうし、まぁもちろん公式がそういうならそうなんだけどさぁ…みたいな気持ちになる。

そして「主役が死ぬ」っていうか、そもそもライダーものとしてありなん?!っていうことも思った。
過去に、仮面ライダー役が死んだ特撮って、あるの??子供向けだったら暗黙のルールでやったらいけないことな気もするし。でも10周年だからもはや大人のオタクしか見ないと割り切って作ったのかなぁ。。とはいえ、「子供は普通に楽しめて、大人が見ても面白いもの」を作るのが子供向け作品のあるべき姿なんじゃないのーとか思ってしまった。

あとは私はオーズのテーマの根底は「その手を届けたいという欲望」だと思っていて。映司くんは無欲でその裏には、本当に欲しいのはどこまでも届く自分の腕と力、っていう巨大すぎる欲望を持ってる男の子だったけど、、最後に「ようやく届いた、俺の手」ってセリフがあって、映司くんの『身を滅ぼすほどの欲望』のせいで映司くんは命を落としたけど、でも、『満足』に帰結したなら彼にはこれがハッピーエンドだったのかな、、と思う気持ちもある。
でも、欲望にはいいものも悪いものもあると描いてた本作の延長に、「自分の命をかけてでも知らない子供を助けたいという欲望」を、本人にとっては満足だけど正しい欲望ではない、と描いてたのはなんていうか…まぁそうだけど…本編より、しっくりこないなー!と思ってしまう。てかそれで終わるなよ!みたいなw
みんなで手を繋げば、映司くんのほしかった「どこまでも届く手」になるっていう終わり方の方が納得性があるというか、完璧な伏線回収だーと思っただけに。。ね。。

映司くんの本当に欲しかったものは「世界全部を救える手」じゃなくて「あのとき助けられなかった女の子を助けること」だった、ってことならわかるけど、そういう描かれ方ではなかったと思うし、てかそうだとしたら説明足りなすぎるし。

キャストの思いも十分伝わったし、もう、こういうものを作りたかったなら仕方ないと思う一方で、なんかマナー違反された感も否めない…うーん…
どうしても、「靖子さんが書いたとしてもこう書いたのかなぁ」とか思っちゃうのであった。

てか、自分の命をかけて人を救ったらダメだと思う。
ただ映司くんはアンクに会いたいっていう欲望も同時に叶えたかったわけで… 命の代償の命みたいになっちゃって切なかった。
あの二人の関係性はやっぱり本編の中で描かれてたボーイズビッグエモーションが全てだったと思った。可能性や希望を感じさせるラストのまま終わってた方がよかったんじゃ…と思わなくもない。

オーズが好きだし、キャストのみんな好きだし、普通に面白かったけど、まぁ公式が作ったifエンドのひとつ…って思っときたいな、と個人的には思ってしまう😂

みんなの意見がとにかく聞きたくなる!
そしてまたオーズ本編を見たくなりました。
チャイ緒

チャイ緒