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彼女のいない部屋のKSatのレビュー・感想・評価

彼女のいない部屋(2021年製作の映画)
2.7
ネタバレ厳禁的な触れ込みの叙述型ミステリーだと思って、ちょっと期待値高めに観てみたら、まあ、それはそうなんだけど、ちとダルすぎる、、、

どうやら、ヒロインの精神世界を展開しているようだが、映されているのが回想なのか、ヒロインの願望ないし妄想なのかハッキリしないまま、矢継ぎ早に違う場所における様々な情景がモンタージュされ、それが一生続くもんだから、疲れてしまうしちょっと退屈。97分尺なのに、エブエブ並に長く感じてしまった。

家庭に縛られずに奔放に生きる女性としてマルタ・アルゲリッチが提示され、ピアニストを志す娘がアルゲリッチ化していく展開はユニークだった。この辺りから観客は「おやおや」となってさすがに察するんだけど、表現としては面白かった。そういえば、「潜水服は蝶の夢を見る」でもこんな感じのシュールな場面があった気もする。

あと、言わずもがなだけど、ヴィッキー・クリープスはとても良かった。この人じゃなかったらもっと駄作だったかもしれない。
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