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それいけ!アンパンマン ドロリンとバケ~るカーニバルのmatchypotterのレビュー・感想・評価

3.4
こういうのも観るよ、ということで。

日本の映画における日本人の登竜門と言って良いのではないか、『アンパンマン』。
日本国民、誰しもが知ってるキャラクター。
絶対的なヒーロー。ある意味でどんなヒーローよりも純粋で、どんなヒーローよりも強いかも知れない。
それが、我らのアンパンマン。

必ず最初にやってくるお馴染みの曲で子供たちの心をいとも簡単に鷲掴み。泣く子も黙るこの“掴み”は圧巻。

今回も“バケールカーニバル”なる、フェスみたいなのに参加する御一行。
お化けと聞いてビビりまくりなカバオ達だが、行ってみればなんのその。この町の住人達は“化ける”ことで人を楽しませるのが大好きな人たち。

そんな楽しい楽しいフェス三昧、、、かと思いきや、スーパー鉄板なお約束。

バイキンマン。こいつはどんだけ捻くれ者なのか。
「退屈だったから来てみたけど、なんだよ、ここは。人の笑顔が多いところは好きじゃねぇんだよ」と。

さすがのドキンちゃんとホラーマンも呆れ返るほどの捻くれっぷりで、バイキンマンのイライラがまたまたこの楽しいひと時をぶち壊す。

いつもの流れではあるけど、カレーパンマンと食パンマンがクライマックス前でバイキンマンの手にかかっちゃう。
たまに最後までアンパンマンと三銃士的になるあの神展開を期待してたが、今回はそれじゃない方。それは少し残念。

しかし、、、しかし。
クリームパンダが唯一、アンパンマンと残る形で、彼女は攻撃の戦力にはならないので、クリームパンダがいわゆるしんがりを務めながらアンパンマンをサポート。

どんな苦境になろうが、パンを分け与えて自分のパワーが落ちようが、仲間が倒れ前線が己1人になろうが、絶対に弱音を吐かず、弱った自分よりも残った人を守ろうと全身全霊で身を呈す、、、それがアンパンマン。

今回のクライマックスはホントにアンパンマンvs巨大バイキンマンの一騎討ちスタイル。しかも、なんかセリフが少ない気がする。
だからか、より一層、言葉ではなく、態度でそれを示すアンパンマンに胸を打たれる。

ただのイライラが八つ当たりみたく矛先をアンパンマンに変えるバイキンマンの傍迷惑な暴挙を、今回も討ち払う絶対的ヒーロー、アンパンマン。

彼のいる世界では悪は滅ぶことはないが、絶対に悪が蔓延ることはない。

定番の流れっちゃ流れで、今回は特にいつもと違うサプライズや胸アツシーンはないのだが、それでもそれはそれで普遍的で完成されてるシリーズの流れを汲む1本には間違いない。


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