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ケイコ 目を澄ませてのolfのレビュー・感想・評価

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)
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うわ〜すごくよかった
人はみんなひとりだけど誰かと繋がりを持つことで何とか生きている
その手段は言葉に限らなくて何だっていい
ケイコにとってはそれがボクシングで、ストレス発散以上に大切な人達と繋がる手段だった
それでも自分の気持ちを伝えるには会話が必要で他者とコミュニケーションを取るのがいかに難しいことか

コロナ禍によるマスク着用で口の動きが読み取れないことや日本で幾度となく問題になる警察官の聾者軽視が描かれていたのも聾者を描く作品として無視されてなくてよかった

固定カメラの孤独を感じさせる絶妙な距離感
フィルムだからこその露出によって表現できる光と影
鏡に写るのシーンの多用やフィルム(ネガ)で撮影されてることに視覚で情報を読み取るケイコの日常を感じると同時に、音楽なしの生活音を強調する演出によって観客は音がどれだけ生活の中に溢れそこから情報を得ているか実感する
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