ピロシキ

ケイコ 目を澄ませてのピロシキのレビュー・感想・評価

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)
4.5
頑張った!勝った!エイドリアーン!というような、かつてのわかりやすい快感は不要。そもそもたまたま題材がボクシングだった、それだけのことだ。

三宅唱監督のインタビュー記事での言葉を拝借するなら、ここではリング上での"ハレ"よりも、日々の営みの"ケ"のほうに軸足が置かれていることがわかる。Dream Big、夢を持つのは大事かもしれない。でもね、とにかく日々生きながら次の課題に立ち向かい、それをこなしてまた明日も生きていくことのほうがよほど困難で、そしてよほど重要なことなのよね。

年の瀬に出会った大傑作。会長とのシャドーボクシングのシーンには、音も立てず泣いた……ありがとう。
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