ラピュタん

ケイコ 目を澄ませてのラピュタんのレビュー・感想・評価

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)
4.3
16 mmフィルムの美しさを静かに味わえます

ゆきのさんの元気な声は聞かれず、
笑顔もない、劇伴もない
…とても渋い映画でした

もっというと、笑いはほぼなく、進行は平坦で、カメラは固定され、説明的なところもチラホラ。

それでも、終始美しさに溢れていました。見入ってしまいました。

昭和の映画の録音を飛躍的に良くしたような感じ。

皆さん抑えた演技でしたが、ストイックなボクシング映画ですから、うん、合っていました。

ゆきのさんのセリフは蚊の飛ぶ音のような小ささで「はい」のみ!
リング上での唸り声もありましたが。
長い友である孤独を影のように纏うケイコを、一見控えめな演技で炙り出すゆきのさん。

コミュニケーションの難しさと、
忍耐(複数の)についての映画なのかな、と感じました。

見せ場、が欲しかったかな?
楽しむためにはイマイチですが
味わうためには、ぜひ劇場で!!

中学生以上、大人以下
カップルにも好適
映画の芳醇さが好きな人は、ぜひ。


⭐️昭和の香り
 フィルムで撮られていたちょっと前の
 名作を、あれこれ観たくなるはず!

⭐️三浦友和さんの演技
 とっても期待していましたが、
 ハマっていました🌹
 これも地味でしたが🤗印象に残ります

⭐️次に輝いていたのは
 松浦慎一郎さん、良かったです。

⭐️メーテレ、同時期のライバル
 そばかすの三浦さんがライバルですね!
 「難しさ」を描く両作品とも秀作でした。
 意外に笑えるそばかすに対して、
 ストイックなケイコ。
 好みはどちらですか?

⭐️メーテレ2作品に通底するのは
 勇気を与えられる「コト」が似通ってて💚
 
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