ケイコ 目を澄ませてのふしんのレビュー・感想・評価

とても繊細でした。主人公は耳が聞こえないボクサーで、積極的にコミュニケーションをとる性格でもない。そのため、彼女の振る舞いや数少ない内心の描写から、心情をくみとりながら観る必要がありました。分かりにくいな、と最初は思いましたが、徐々に、無闇に言葉で感情や内面を切り取らないことから、逆に心情のみずみずしさのようなものを感じました。言葉に頼り切ったコミュニケーションでは失ってしまうものを観た気がしました。