このレビューはネタバレを含みます
実在する人がいたんだね。
難聴者のボクサー。
耳の聞こえない中でするボクシングはそれは難しいらしい。
始まりと終わりの鐘の音も聞こえずセコンドの声も指示も分からない中やる。だからケイコは前にいたボクシングジムでは試合をさせてもらえなかった。だが今のジムではプロライセンスも取り試合にも勝つボクサーになった。
そんなジムが閉鎖する事となる。動揺するケイコ。新しいジムを紹介されても乗り気でなくその態度にコーチには失望される。試合には負けるがケイコは目を覚まし走り出した。
ケイコはボクシングに対して悩んでたんだろうね。
何故ボクシングをやるのかとか考えても答えは中々出ないのにぐるぐる考えてしまった。そんな時にジムの閉鎖。ケイコにとってジムと会長は大切な場所だったんだろう。初めて自分を認めてくれたから。健常者と同じ舞台に立たせてくれたから。それなのにそのジムがなくなり会長は入院。
ヤケクソでの試合には負け。どうしようかと迷ってる時に試合で負けた相手と遭遇し気づいた。ボクシングを続ける理由を。
そして会長も負けたケイコを見て何かを奮い立たせたんだろうな。
多くを語らない映画だし無駄な音も一切ない。
それでもこれだけ伝わるのか。
表現って奥が深いな。