eryu

ケイコ 目を澄ませてのeryuのネタバレレビュー・内容・結末

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

●観客視点
 耳が聞こえなくて声が出せない役柄だからこそ、その人の感情を表情や仕草や態度で表現しないと伝わらない。そこが少し違うだけで伝わり方も変わってくると思うからすごく難しい役柄なんだと実感した。悩んだりもがいたりイライラしていたりする姿を全部鮮明に読み取ることが私にはできなかったことが悔やしい点。
 最後の試合のシーンで、前の試合の後次の試合に向けて気持ちが切り替われなかったケイコが、会長やジムの人と気持ちで伝え合ったことで、試合にすべての全力を出すことができたところが感動した。
 「ケイコ 目を澄ませて」という意味が、耳が聞こえないからこそ目をつかってボクシングをしろという意味だったのではないかと感じた。

●役者
◯ケイコ(岸井ゆきのさん)
 言葉を出せない役柄の難しさを感じた。また、プロボクサーの身体に近づけていることが見た目からわかって、プロの役者としての準備も感じた。
 感情を言葉で出せない分、言葉以外の表現方法で表現しないといけなくて、それが本当に悩んでいたりイライラしていたり困っていたりするように見えていたことがすごいと思った。
 言葉以外でかんじょうをわかりやすく表現する方法を研究していく。
 あと、人としての温かさを得たケイコという表現は、人と目を見て会話をしているようにしたい。逆にそれまでの無愛想でいるケイコは、ボクシングの技は絶対盗むという覚悟でじっと見つめたりそこに集中するけど、人と話す時にはすぐに逸らすような対比で表現したい。

●脚本
 言葉に出すことができなくても気持ちで人を動かすことができる
eryu

eryu