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ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツのmoneのレビュー・感想・評価

4.4
コロナ禍で多く行われた人気コンテンツのキャスト同窓会の中でも頭抜けて素晴らしいクオリティだった。全世界のポッタリアンに対する番組側の本気が、編集・演出はもちろん、全シリーズの監督を引っ張り出してきた点や主要キャストの出演率などからも伺える。ラストの全ポッタリアン泣かせの « Always »まで完璧な番組だった。

印象的だったのはダニエルとHBCとの再会、そしてエマの葛藤。ダニエルが語っていた通り、
私自身ハリポタシリーズ卒業後(恐らく中学2年)、一通り色んな映画作品に触れてから今作を見ることで、ようやく子役以外のキャスト陣がイギリス映画界を代表する豪華さであったことに気付かされた。特に『眺めの良い部屋』観賞後にマギースミスとHBCの共演を見るとキャスティングそれ自体に感動するレベル。

また、エマやルパートらを始めとする主要キャストらが子役から俳優になる過程に複雑な心境を抱いていたのがとても興味深かった。
マイリーサイラスやセレーナゴメスらDCS、キャット役で人気を博したアリアナ グランデのファンだった身として、子役である程度役のキャラを確立した後にアーティストとして自己表現していかなくてはならない難しさはそれなりに理解していたつもり。旧役柄イメージの脱却と俳優としての自己の確立という課題は、俳優業だと尚更、一際高い障壁となるのだろう。でも誰一人主要キャストを欠かさず(死別以外で)物語を完成させたということは各々がそれぞれのブレイクスルーを果たしたということに違いない。エマのハリポタ以後の活躍が、それを一番よく物語っている気がする。

ウィーズリー双子の「ハリポタは健全な形での現実逃避」という表現が1番のお気に入り。
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