ツクヨミ

やまぶきのツクヨミのレビュー・感想・評価

やまぶき(2022年製作の映画)
2.1
小さな田舎町を舞台にした人々の謎群像。
予告編にてフィルム感バリバリのザラつきがいいなーなんて感じていた本作、いざ見てみるとよくわからないが独特な空気感にフワッと漂う感じが伝わってきた。
まず今作は16mフィルム撮影で田舎町に住む人々を映した群像劇になっており、彼らの関わりが偶然を呼び連鎖する様は"悪なき殺人"や"復讐者に憐れみを"を想起する仕掛けがあったりして面白い。しかし本筋は田舎町で暮らす人々の鬱憤?なのかなと感じた気がする、外国人労働者のチャンスを起点にし、町でサイレントスタンディングするやまぶきなどなど内面に何かしらを抱えた人々を群像劇タッチで活写していく。
だが一本の映画としては決定打に欠けるというか、複雑な人間関係の先にある結びが見えずらかったり、意味深な幻想シークエンスは面白いが?だったりとかなり独特な理解不能さがある。そのためか作品としての雰囲気は楽しめるが、後味があまりよろしくないというかよくわからない感じが消化不良ではあったかと。
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