はせ川

やまぶきのはせ川のレビュー・感想・評価

やまぶき(2022年製作の映画)
3.0
岡山県北の真庭市で農業を営みながら暮らす監督の、岡山からの一撃。岡山在住の自分にとって、知っている風景が多く出てきて嬉し恥ずかしな思いで観てた。山陰の地方都市の温もりと閉塞感にドキっとした。
警察の父とジャーナリストの母/韓国人と日本人の夫婦/そして路上に立つ彼女と自衛官を志す彼氏… 思想や金で引き離される人のそれぞれの視点が混じり合うと思いきや交わりきらないまま、最後まで終わっていった印象。挑発やメッセージ放棄というより、作り手自身の葛藤と、「葛藤し続ける」という表明をそのまま見せられた気がする。ラストシーンは、戻ってきたのか、ただ観光に来たのかは分からないが、家族という関係はどう転んでも変わらないと思った。
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