そうですね，とても良い作品でした．10代後半から20代の若者が観たら，心に残る作品となった事でしょう．瑞々しいという言葉が，ピッタリと当てはまる作品でございました．こんばんわ．三遊亭呼延灼です．
確実に『あくまのくまさん』よりもオススメできます・・・って比べるの，そこ!?
思春期，そして初めて迎える社会人生活の時期に，こういう優れた作品と接するの，とても大事です．その後の人間形成に大きな影響をもたらします．ですから，私は，中学校の視聴覚教材に『マーターズ（当然ロジェ版）』を推薦してるわけです・・・それはともかく，問題は私が共感することが，あまりなかったことでしょうか．そりゃね，アラ還オヂサンが本作観ながらギャン泣きしてたら，ちょっと引くでそ．
例えば撮影合宿の顛末から伊咲さんは再入院を余儀なくされ，ご両親は中見君を非難いたします．生後すぐに余命を宣告された伊咲さんのご両親としては，それはそれは大切な娘さんで，何事も過剰に反応することは十分に理解できます．そんな伊咲さんを合宿の送り出したご両親のお気持ちを考えると，詰問の一つや二つはしたくなるでしょう．ですが・・・伊咲さんは中見君がいたからこそ，普通の学生のように合宿にでかけたのでしょう．辛い経験を経て不眠症を患う．お互いが初めて出逢う，本当に理解しあえる人．ご両親が中見君を非難するほどに伊咲さんが「一番迷惑をかけたくなかった人に迷惑をかけてしまった」と自責の念に囚われてしまう事を，ご両親が理解していなかった事はとても残念でございました．
合宿といえば，宿泊先の村で幾度かヒグラシの声が聴こえてきまして，気が気ではございませんでした．どこからともなく，ナタを持った白いワンピースの美少女が現れるんじゃないかって．
なお，個人的には伊咲さんよりも，保健室教員か，もしくは学友のスポーツ少女（下級女子生徒からは王子って呼ばれている可能性大）の方が気になりました．いつも言ってますでしょう，ショートカットの気の強そう，できれば高身長でおっぱいが大きくってメガネっ子がドストライクゾーンだって．特にスポーツ少女の中の人，安斉星来さんは本作が映画デビューという事なので，玉城ティナ嬢同様に温かい目で見守っていきたいと存じます．
