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この子は邪悪のhmzのネタバレレビュー・内容・結末

この子は邪悪(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

サイコパスなお父さん、スタンド?術式?ってくらい強力な催眠術かけれるの、もう本当に変でちょっと笑うんだけど、玉木宏のガンギマリの演技がうますぎて、まあそういうもんなんかなと納得させられてしまう不思議。

散々やばいことをしているのに「家族を守るために何をやってもいい」、「本当に愛していた」、というお父さんの言葉は、全ての親の行動への救済の意味合いと、子どものために正しいことをしていると思い込み、結果虐待してしまっている親を同時に肯定しているようで、ちょっと皮肉。

最期はお腹の子どもと入れ替わって生き延びてるところなど、自分中心でしか世界を見られない行動は、嫌悪していた虐待加害者の親と何も変わらないのでは。
きっと、家族を守るためにこうして生まれ直してきたとか言いそうですし。
そしてあの奥さんなら、「私も辛かったけどこうするしかなかった」と、全てを受け入れるのでしょう。

サスペンスとして魅せたかったのか、社会的な問題に踏み込みたかったのか、どっち付かずで、最後も力技で終わらせたなーという感じがいまいち。
虐待というデリケートなテーマに手を出すのであれば、もう少し救済を入れるなどしなければ不謹慎な映画で終わってしまう気もします。

せめてうさぎにしちゃった人たちを野に放したり、家に帰すだけ帰すみたいなの、どうにかならんかったんかな。
あのままだとうさぎも結局死んでしまいますからね。色々引っかかります。
まあ、もうどうしようもないのだけれど。

ラストシーンからタイトル表記にかけては鳥肌が立ち、面白い映画だったなという気分にはさせる。
でもあのCGはすごく嫌でした。笑
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