Fsuke

N号棟のFsukeのレビュー・感想・評価

N号棟(2021年製作の映画)
3.0
タイトルが出る所がピークだった。
あの空気でもっと観たかったのに、そこからは”なんだこいつら?”っていう田舎ホラー的になってくのがあまり面白くなかった。
”なんだこれ?”な映画を期待を勝手に期待してた。
もっと謎な空気で突き進んで欲しかった。
その点、タイトルシーンは”なに!?”って感じで良かった。

主人公がヤル気全開になってくる終盤は好き。

でもこんな団地ホラーが出てきたのは良いね。
団地の不気味さって特別だと思う。
あの場所に画一的な空間が何十、何百とあって、その数だけ住人がいるのにコミュニティとしての繋がりは薄い。
有機的な存在が、無機物の中に押し込められてる事を、社会の歯車である事を強く意識する。
昭和、平成初期の時代的、社会的な問題も孕んだ不気味さもある。
団地が舞台の名作「童夢」にもそういう空気が詰め込まれてると思う。

もっと団地ホラーを見たいけど、今更やってもこの不気味さは誰も表現できなそう。
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