N号棟のＯASISのネタバレレビュー・内容・結末

ミッドサマーをやりたいんだろうなぁというのはひしひしと伝わってくる。
皆が同じ服着てたり、よくわからない食事を全員で食べたり、そのコミュニティ独自の死生観を全員が共有しているカルト宗教的雰囲気だったり。

ただ、整然とした不気味さや住人の盲従具合が足りずこのコミュニティの良さも悪さも伝わってこない。
筒井真理子の元にどうして集まってくるのか？
その団体の信念もふわっとしてるしやってることもそれに繋がってるのかも分からずとりあえずそれっぽいことやっとけというようなやっつけ感がある。

主人公も最初はただのメンヘラだったのに終盤急に強くなって無双しだすし、言動主張も行ったり来たりで自分というものが無い。
説明不足な描写も多いが、それを説明しないことが格好良いと思っているのか。
その点、ミッドサマーはちゃんと説明してくれるものはしてくれるし、わからないような所も実は画面に映ってるし、不親切なようで考えたらしっかり筋は通ってるという実は真面目な映画だったのだなと改めてその完成度を知らされる作品だった。