RAMPO

X エックスのRAMPOのレビュー・感想・評価

X エックス(2022年製作の映画)
3.2
先日、池袋の新文芸坐にて「人が死に過ぎるホラーナイト」と題して開催されたオールナイト興行の1本目として劇場観賞してきました。

事前情報は極力入れないようにしてたものの、A24製作とのことで期待はそこそこありました。
実際は、アリ・アスター監督作ではなかったので「ヘレディタリー/継承」や「ミッドサマー」に感じた言い知れない不安感や絶望感に起因する圧倒的な恐怖、嫌悪感は薄めでしたが、それでも、“老い”という誰も避けては通れないテーマと、そして間も無くその位の年齢に差し掛かる者にとっては非常に生々しい現実を文字通り目の前に突き付けられる嫌らしい描写に同社製を感じました。

ストーリーそのものは正直、何の新鮮味もないというか、80年代スラッシャーのオマージュ的模倣であり、むしろパロディ的ですらあります。
従って“誰が”は問題ではなく、如何に展開してどうやってその過程を見せるか、オチはどうつけるかって辺りが見所になると思いますが、伏線も回収しつつしっかりと描いてくれるのでフラストレーション溜まらなくて良いです。
個人的には、どうにも共感できなかった撮影助手の娘が屋敷を飛び出した瞬間がベストショットでした。

なお、本作は主人公と老婆の演者が話題となってるのを観賞後に知りましたが、映画技法論的サプライズ演出ではあっても、本作ストーリー展開上の意味(必然性)は大して感じませんでした。
個人的評価としては悪くはないのですが、続編を期待する程じゃないかな。
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