田舎の不気味な老夫婦によって、若者たちが次々と残虐に殺されていくホラー&スプラッター作品。
『ヴィジット』をより血生臭くしたような質感で楽しめた。
「成功してスターになりたい」
と強く思いながらも、何者にもなれないまま老いてフラストレーションをくすぶらせる老婆。
前途洋々の若者たちを逆恨みする彼女が、一人また一人とじっくり憎しみをこめて殺していく展開が実にコワイ。
老婆に関しては、ゆっくり服を脱ぐ厭シーンが本当に厭。しかも何度もある。この厭さは随分こだわってるっぽい。厭すぎる。
ジャンプスケアは少なめ。「痛いのくるぞくるぞ…」とじわじわ不安と恐怖を高める演出が、70年代映画を思わせるザラついた画面と音声にマッチしていた。
ラストの逆転劇は『デスプルーフ』と同じくらいの爽快感。
3部作らしいので続きが楽しみ。
タイ・ウエスト監督は『ハウス・オブ・ザ・デビル』が今作以上に70年代オマージュに溢れているそうで気になる。