どういう気持ちになれと。
アメリカのど田舎怖いホラーとして「悪魔のいけにえ」を思い出しますし「サイコ」感もあります。
ホラーとしてはそこまで怖くないので苦手な方も見られると思いますが、嫌な気分にはなります。
殺人鬼夫婦を老醜と一言で片づけきれず何か悲哀と心に刺さるものがあるのは僕も人生の折り返し地点を過ぎる年齢になっているかもしれません。
かつて自分にもあった、若いというだけで無条件にひけらかせる可能性の輝きみたいなものに嫉妬を感じないと言えば嘘になります。
それに加えエイジズムやルッキズムの問題に対しても考えさせられました。
老いてなお盛んというかまだまだ若いという事が良き事の様に言われますが、それは本当なのかと考えます。
先を見ずもう失ってしまった過去の可能性を数え始めるのが老いなんのでしょうかね。
そういう意味ではパール達も上手くいけそうな瞬間もありました。
今作で1番「どういう気持ちなれと」というシーンですが。
全体的に凝ったショットや考えられた画が多いので鑑賞後の満足感は非常に高いです。
OPとEDは素晴らしいですね。
劇場公開時はEDクレジット後に続編の予告が入っていたようですが、それはアガります。
