コキジ

X エックスのコキジのレビュー・感想・評価

X エックス(2022年製作の映画)
4.0
いい意味で予想を裏切られました。スラッシャーホラーの名作。全然知られてないけど。

老いとは何かとか、殺人願望と性欲は紙一重なのかとか、色々考えさせられる作品。

冒頭は殺戮現場にやって来る保安官から。
「ボス、見て下さい」
「なんだこりゃ」
こういう始まり方、ありがちだけど好き。
次は「24時間前」。ポルノ映画を撮りに若者達が田舎の部屋を借りにやって来る。途中には派手に轢かれた牛ちゃんの轢死体。立ち寄ったガソリンスタンドでも、部屋を貸してくれる老夫妻の家でも、見ているのは宗教番組。
そうなんです、殺人鬼の正体は老夫妻なんです。
しかも先に殺戮を始めるのは老婆のほう。理由は、老人が夜の営みの求めに応じて貰えなくなったから。
老婆が殺戮を決めたのはカメラマンの彼女でもある目立たないタイプの音声女子がポルノ映画に「私も出たい」と言い出したから?服を脱いで十字架のネックレスを外したから?
いえ、後から分かりますが前から殺戮はやっていたようですこの老夫妻。
カメラマンの若者に老婆が抱き着いて求めるも、当たり前ですが悲しいかな拒絶されるとナイフで首刺し。倒れたら更に滅多刺し。探しに来たプロデューサーも牛の餌を掃除するようなデカいフォーク(すみません何と言うのか知りません)で顔面突き。その次はそのプロデューサーの彼女がベッドで寝ているところに行って、月明かりに照らされた肌に欲情して添い寝して触ってたら、おっとネタバレはこの辺にしておきましょう。

最後、また冒頭に戻って保安官の元に部下が映画のカメラを持って来て、
「ボス、こんな物がありました、何でしょうね?」
「さあな、この状況から察するに、クソッタレのポルノ映画だろ」
コキジ

コキジ