パゾ

きさらぎ駅のパゾのネタバレレビュー・内容・結末

きさらぎ駅(2022年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

最序盤に映される、原っぱを一人で歩く人を遠方から映したシーンは絵面だけで異世界から帰還した感が表されていて良いなと思いました。

前半は異界からの帰還者が体験した恐怖を聞き取る体でPOVで話が進み、後半は話を聞き終えた主人公が自ら異界に乗り込むとそこには話に聞いていた登場人物達がそっくりそのまま登場し…という感じで話が展開していくので、前半はパラノーマルアクティビティ的なビックリホラー、後半はタイムループものの様な感じのホラー作品でした。

帰還者が自分の心残りのためだけに重要な部分を削いだ情報を渡して異界チャレンジャーを送り込みまくっていたのが普通に極悪で笑ってしまったのですが、異界に迷い込んだ時にこれまでに取り残された人達が繰り返し出てくる事は、もう一回異界に行っていないと分からないはずなので無事帰還して情報を持ち帰っていた人も何人かはいたのかなという感じでした。

ホラーの部分については、(CGが微妙なのは置いといて)きさらぎ駅自体が都市伝説由来だからか起こる事象が全体的にふわふわしており、祭りやら血管やら老人やら爆発やら白目やらゾンビやら光る扉やら何でも出てくるので、音量や画面大写しに驚く事はあっても怖いという感情は無く、きさらぎ駅では色んな事が起きるんですね…ぐらいの感情しか湧いてきませんでした。
恐怖演出にも何かしら統一性みたいなものを持たせた方が良かったんじゃなかろうかとは思いました。

個人的には、前半の帰還者の語りに基づく恐怖体験が描写されてる最中に、たびたび主人公がやる夫の「ゴクリ…」みたいな顔のアップが挟まれるのが面白かったです。
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