ゆず

きさらぎ駅のゆずのレビュー・感想・評価

きさらぎ駅(2022年製作の映画)
4.5
寝過ごしたり、間違えて快速に乗ったりして、知らない駅に降りたらちょっと怖いですよね。それが何の変哲もない普通の駅であっても自分にとっては見知らぬ土地。異世界のように感じても仕方ない。
そんな人間心理を見事に突いたのが、都市伝説「きさらぎ駅」だと思う。電車によって知らない土地へ運ばれてしまうという、身近に起こりうる体験談というのが人々の心を掴むのだろう。

本作はその都市伝説をホラー映画として再現。異世界のきさらぎ駅に迷い込んだ主人公が、次々と怪異に襲われる様子を描く。

クオリティはB級ホラーといった感じで、CGの出来が気になる。恐怖シーンはときにシュールであり、ちょっと笑ってしまう場面もある。あくまで恐怖描写なのだが。
低予算映画の救い主は"POV視点"である。一人称視点によってまるで自分がその場にいるかのような臨場感を味わえるわけだが、じゃあ何故誰も私に話しかけてくれないんだ…とか、怪異すら私を無視するのか…とか考え出すと寂しい気持ちになる。

本作もう一つのアイデアは"二部構成"としたこと。詳細は控えるが、ストーリー的にもより楽しめるし、予算も抑えられたのでは…?さらにラストに不可欠な構成になっていて、このアイデアは素晴らしいなと思った。
ある意味あの「カメラを止めるな!」の精神的姉妹作だと思った。発想が同じ。

あと本田望結ちゃんの学生服見れるのもポイント高いと思う。
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