いかえもん

クライング・ゲームのいかえもんのレビュー・感想・評価

クライング・ゲーム(1992年製作の映画)
4.1
昔観て、なんかラストシーンの二人がとってもよくて、人の性(さが)ってやつかぁー、いい話だったなぁと思ってもう一回観たいなと思ってた映画でした。最近、U-nextで発見して、観てみた。

アイルランド共和国軍の一味が、自分たちの同胞の解放を要求するために、英国軍兵士のジョディを誘拐監禁する。監視役をやることになったファーガスは根っからのいいやつで、二人は次第に打ち解ける。でも、結局のところ、計画の成功、不成功に関わらす、ジョディは殺害される運命にある。そこで、ジョディはファーガスにロンドンにいる恋人ディルに会ってメッセージを伝えてくれと頼むのだった…。

途中で驚きのシーンがあるんだけど、この映画のよさはそういうびっくりの仕掛けじゃなくて、人ってなかなか変われないっていうか、そういうものよねぇと思わせる流れがある映画なとこだと思う。
ファーガスってそういう生き方しかできんやつだし、それをすぐ見抜いてたジョディも見る目があるというか、波長が合ったんだろうなって思う。だから、ディルも二人を好きになったんだろうなって思う。

アカデミー賞の脚本賞を取った作品だったので、観た後、うわー、なんかいいもの観たなー、実は作品賞より脚本賞の方が面白かったりするんじゃないの?って思った記憶があります。

あと、このジョディ役をフォレスト・ウィテカーが演じてて、私はこの映画で初めて彼を見たのだけど、存在感があってとってもいい味出してて、出演時間はそんなに長くないのだけど、この時以来、忘れられなくなった俳優さんだった。もちろん後に色んな映画で拝見することになったけど、どの映画で見かけても、この映画のことをふと思い出す俳優さんになった。

地味な作品なんだけど、じんわりといい雰囲気があります。それと、劇中とエンディングに流れる映画タイトルと同じテーマソングをカルチャークラブのボーイ・ジョージが歌ってて、その曲がまたいいので、そこも楽しんでいただけたらと思います。

※ネタバレ欄に、この映画の衝撃シーンについてがっつり書くので、未見の方は絶対見ないようにして下さい。