燕鷲

クライング・ゲームの燕鷲のレビュー・感想・評価

クライング・ゲーム(1992年製作の映画)
3.5
これは“性”の物語だ。

サソリとカエルの寓話が印象的な性(さが)の物語であり、ファーガスとディルの関係を描いた性(セクシャリティー)の物語。

IRA闘士と英国軍兵士が繰り広げる密室劇から一転、ケレン味たっぷりのメロドラマへと舵を切る構成には賛否あるだろうが、この映画を貫く「愛はすべてを超越する」という純なメッセージは評価すべきである。

サソリになりきれなかった男が最後にした選択は、カエルへの償いであり、かけがいのない存在となった女への愛情表現だったに違いない。
燕鷲

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