mmm

焼け跡クロニクルのmmmのネタバレレビュー・内容・結末

焼け跡クロニクル(2022年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

火事の凄惨さよりも、過去作と家族への想いを温かく描いた作品。

火事でいかに傷をおったか、というよくある被害者意識の高い作品では決してない。
火傷や火事の現場、双子の火事のお絵描きから、傷を負ったことは明らかだが、そこをメインとはしていない。

とにかく双子の掛け合いが微笑ましい。家族もその双子の日常に、非日常的な火事を忘れさせてくれたのだろう。
前向きになって、フィルムをまわしたり、瓦礫の山からお宝であるフィルムを探す姿は、新たな出発への決意が見える。

その後、つづく新たに撮られた映像でまだまだやれるぞという監督の意気込みが表れている。

しばしば挿入される焦げたフィルムは火事の悲惨さを示しながらも、とにかく美しい。
もう一度過去作を見返したいと強く思わせる一方で、新作を待ち遠しくさせる何か希望めいたものが存在している。
mmm

mmm