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泣けない男たちのmeikoのネタバレレビュー・内容・結末

泣けない男たち(2017年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

今日も、しばらく立ち上がりたくないぐらい疲れる、でも好きな映画でした。
まず最初の霧が立ち込めていく美しい丘のシーンから良かった。
戦争でトラウマを負った男性たちは、想像を裏切らずすぐカッとなったり暴力に訴えたり下ネタや酒で仲良くなったり。
それらは男っぽいな〜と思ったけど、よく考えたら男っぽいなという思考もちょっと待てな考えで、
あの人たちは、戦争で闘うよう訓練され「男になれ」と強要された人たち。
本来はもしかしたら大きな声を出すのも嫌だったり、本や芸術が好きで酒や女の話なんて好きでな生きる男性だったかもしれない。
男の世界で生きることを強要された人たち。
ついつい、逆に女は強くてしなやかで母性があって、、と考えがちやけど、それはこの(差別に耐える)社会の中で後から体得した性質やジェンダー観であって、女がみんなそうなわけではない。
そんなことを忘れないようにしたいなと思いながら帰る...

何度も息を呑むようなシーンがあり、
体に触れること、視線、それだけで何かが変わったり、通じ合うものがあったことが伝わった。

あのロールプレイもすごい力があるのだとは思うけど、一緒に共同生活をすることが1番の和解のプロセスだったような気もする。
全く知らない相手を知るための会話のとっかかりが大体、妻はいるか?子供はいるか?だったことに妙に納得した。相手を知るための最初の話題って家族。
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