りょう

マイ・ブロークン・マリコのりょうのレビュー・感想・評価

マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)
3.7
嫌われないように嫌われないように生きてきたマリコが周りの人から疎まれてしまう中で、シイノがマリコだけを受け入れていた理由はなんだったんだろう。シイノ側の家庭環境も親が離婚したって言ってたから愛に飢えているとかあったんだろうな。

シイノは男勝りの性格で、一人で中華屋とか牛丼屋にも余裕で入っていける感じ。だけどそれはマリコの弱さに対して自分は強くいるしかないと思っていたからなのかなと思った。

中学生時代のシイノを演じていた子がすごく印象に残った。よくあの雰囲気出せるなと見入ってしまった。

原作未読ですが、この作品はわりとシイノが骨壷に入っているマリコと声に出して対話する形式だったけど、違うアプローチがあり得たのでは、と思ってしまった。口に出しすぎて説明しすぎてる感じがあった。

それと永野芽郁がシイノの役をやる新境地!とタバコ吸うシーンを見てドキッとしたりもしたんだけど、アップになるとやっぱり可愛すぎるんだよね…どうしてもその可愛さが勝ってしまって、シイノって感じが薄れてしまう。

マリコ役の奈緒は、弱々しい感じがすごく良く出てて、素晴らしかった。っていうか可愛かった。

あと、窪田正孝の役どころは必要かだったか…。マリコとこれからも繋がっているためにも生き続けないと、シイノが自分で気付くような出来事をプロットしてあげれば居なくてもよかったかもしれん。少し浮いてる感じがした。

死んだ友人の骨壷奪って逃げるっていう展開はすごい面白かったし、役者の皆さんもすごく良かったけど、もう少し動と静を使い分ける感じがあればもっと好きになれたのでは、と思ったのでした。
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