このレビューはネタバレを含みます
遺骨を持って飛び降りたり、打ち上げられた舟で野宿したり、セブンスターを吸う永野芽郁がサイコーでしかなかった。
自殺をした親友に対して何ができるのか。
せめて何で一緒に死のうと言ってくれなかったのか、という疑問を持ち続けながら放浪する主人公。
他人という枠から決して外れず、無責任な接し方を抑えた窪田正孝の人間性に心からの拍手喝采が鳴り止まなかった。妙に作り物っぽくなくて、リアルな繊細さをスクリーンから感じ取れた。
失ってしまった大切なものに対して僕はその時、一体何を思うんだろう。そしてそうなった場合、自分には何が出来るだろうか。
帰り道、映画館の外の歌舞伎町を眺めながら、自分にそう問いたくなるような衝動に襲われた。