最近は1話1時間越え全16話みたいな韓国ドラマばかりみているので、弊害かもしれないんですが、映画というコンテンツのなにが辛いって起承転結を約2時間に収めることなんですよ。
複雑な物語にすればするほど描き足りなさが残り、それこそなんの中身もないすっからかんの物語なんて見る気すら起きない。もうマーベルみたいにシリーズ化でもしない限り、カタルシスなんて生み出せないのではないかと。
で、だいぶ遠回りしましたが、漫画コミック原作の本作は、そこがうまいこと昇華されていた印象を受けました。きっちり映画として完結させている。
予告にもあった「ここが絶対ピークだな」というシーンが始まってすぐだったので、ここからどうするのかなーと思っていたらちゃんとその後メインストーリーが広がっていったところがよかった。
邦画のよさも、きな臭さもつまってて、大変に好みの作品でした。
タナダユキ監督は「ロマンスドール」が受け入れがたかったのであまり期待していなかったけれど、向井康介さんが共同脚本だからうまいことまとまったのかな…。
誰かに必要とされているという事実に、人は生かされていたりする。そしてそうい面倒くさいこと抜きに人間関係って成り立たないんだよね。糸くずみたいに絡まっていくしかない。
涙と鼻水でマスクがびったびたになったことは内緒です、はい。