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マイ・ブロークン・マリコの猫のレビュー・感想・評価

マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)
3.6
問題作、というか私にとっては衝撃作だった。
観終わってから
この不快さは何なんだろう?とずっと考えていた。
あ、そうか
シイノの身勝手さが全面に出ていたからだ、、と気付いた。
マリコの気持ちには
とても寄り添いたいと思った。マリコを救いたかった。
けど映画は題名通り
マイ→I(アイ)=シイノが主役だった。

シイノが起こした行動は
全て
マリコの為でなく、シイノ自身のため
私にはそう見えた。
だって
父親はちゃんと祭壇を作ってたよ!
そこから
ひったくっていったのだ、、
それが許せなかった。
(年のせいか、遺骨を大事にしない場面に
とても敏感になってるかもしれない。)
シイノは
マリコが
何も言わずに逝ってしまったことが
哀しかったのだ、
許せなかったのだ、、
私にはそう見えた。
だからその無念さを
何とかしたかったのだ、、
勿論、マリコの死に悼んだ(傷んだ)辛さは
わかるけど。

きっとバイタリティのある
いいコなんだろうけど
言葉遣いが、大声が、叫び声が
生理的にダメだった
そして
あの歯ブラシ、新品?と
変なことが気になってしまった。
日常の行いが、
その積み重ねが、生きていくって事なのだ、
という意味なんだろう、けど。

奈緒さんの演技が、抜群だった。
最後、シイノ「は」、救われた、、、

そういう映画だから仕方ない。
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