スクリーン2番

マイ・ブロークン・マリコのスクリーン2番のレビュー・感想・評価

マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)
3.2
メンヘラ女とやさぐれ女の共依存。
自殺した友人の遺骨を抱いて、かつて行きたいと言っていた海を目指すロードムービー。

別に派手なイベントが起きる訳でもないんだけれど、旅の途中の些細な事で過去を振り返ったり、旅の意味を見つめ直したり。
そういう内面的な感情や情緒の変化を物語にしている。
なので主人公の感情に共感できないと映画自体を楽しむのが難しくなってしまうかも。

原作は1巻完結なので非常に映画化に適している。良い漫画みつけて来たなって感じ。

鑑賞後、自分が死んだ後ここまで思ってくれる人がいたら、それは幸せだろうなと思った。

主人公のキャスティングはちょっと微妙だったかなあ。永野芽郁ちゃん自身に「やさぐれ女感」は無いからなあ。演技の上手い下手ではなくて、単純にキャラクターが似合ってなかった。
あと窪田正孝が演じてたスナフキンみたいな男、彼だけ雰囲気がムーミン谷で良かった。

「死」を描いた映画は観てて心がしんどくなるけど、逆に「生きること」についても考えさせられるから、時たま観る時間を作るのが大切かなと思うね。心の体操。