うさぎの森大臣

マイ・ブロークン・マリコのうさぎの森大臣のレビュー・感想・評価

マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)
3.1
同じく逃避行ものの中村珍の羣青を思い出した。大好きな作品だったし大好きな作者だったけど今どうしているんだろう。SNSの更新が止まると、その人が生きているのか死んでいるのかも分からなくなってしまうことってとても悲しい。でも人と人との距離感って正直家族ともそれぐらいの方が私は心地いい。Netflixで映画化されたから生きてはいるんだろうな。また作品を読みたい。


マリコが学生時代に目の前でリストカットしてきたのは試し行動だろう。それでもなお一緒にいてくれるトモヨを長年かけて心から信頼したからこそ、大人になると彼氏が出来たら会うことはおろか連絡さえマリコは取らなくなる。でもそれは絶対に離れていかないという信頼なのだ。男運には恵まれなかったかもしれないが、そんな友達が1人でもいれば人は幸せだ。きっとそれをマリコもわかってた。でもふとした時に人は死にたくなってしまう。マリコはトモヨを大好きだったし、トモヨがマリコを大切にしていたこともマリコはわかっていたのだ。
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