磨

少林寺 4Kリマスター版の磨のレビュー・感想・評価

少林寺 4Kリマスター版(1982年製作の映画)
3.8
1982年公開、全世界に少林寺ブームを巻き起こしたリアル武術アクションの金字塔作品の4Kリマスターバージョン。
制作は中国と当時は英国領だった香港。本作が初めて共同制作した作品との事。ちなみに前日に鑑賞した「バーニング・ダウン」も(何百本目か知らんけど)同じ香中合作映画です。

主演はリー・チンチェイ。中国全国武術大会で個人総合優勝を5年連続で達成した(当時)10代の武術家、衝撃の映画デビュー作品。
そりゃ誰だと思うなかれ、あの有名なジェット・リーの事(ここには思いっきりジェット・リーと載ってるけど)。自分が初めて知ったのが「キス・オブ・ザ・ドラゴン」だったので、その20年近い前から大活躍していた事に驚いた。

というか、鑑賞前は昔のアクションと言うことでそこまで期待してなかったけど、スミマセン…めっちゃ面白い(笑)

ホンモノの武術家のみで構成されたキャスト達による酔拳(酔棍)、蟷螂拳、三節棍、槍術、刀術などを駆使したアクションシーンは見応え充分。CGは勿論、早送りもしていないのに(一部、巻戻しはしてると思う笑)ひたすら飽きずずっと見ていられた。“リアル武術アクションの金字塔”という大風呂敷も合点がいった。
多少の展開の強引さも目を瞑りたい。…というか、中国映画によくある展開の分かり辛さはこの頃から伝統だと言うこともわかったし(笑)

冒頭に“現在は不適切と思われる云々”から始まるので、何が行われるのかと期待したら、なるほどそういう事かと…。
さすが《飛ぶものは飛行機以外、泳ぐものは船や潜水艦以外、四つ足は机と椅子以外、二本足は人間以外なんでも食べる》中国人だとあたしゃ逆に感心しましたよ(笑)


自分が世の中を知り始めた頃から“少林寺拳法”という格闘技(?)はメジャーな存在だったけど、この映画が巻き起こしたブームのお陰というのに大いに納得。高校の時少林寺拳法部があったので、体験入部くらいしておけば良かったと少し後悔。
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