皿もげ

私の親友、アンネ・フランクの皿もげのレビュー・感想・評価

3.5
アンネフランクの親友目線でのストーリー。
アンネフランクの日記を昔図書館で借りて読んだ。また、アンネフランクの伝記的小説も何冊か。
本当にこんなことが起きてから100年も経たないんだろうか。本当に?と思う。

この世界の片隅に、のように、いつからか巻き込まれ、知らないうちに被害者になっていく戦争のある世界。
ただ、大陸の戦争と、日本の戦争とは少し見え方が違いそうだと思う。
もっと直接的な、侵略され、剥奪される恐怖。
どちらにも共通することは、普通ではないし、被害に遭う人たちが「なぜ自分をとりまく世界がこんなことになっているか」をわからないまま「こんなことに」なっている。

映画は直接的に残忍なシーンが少なくて救われたが、実際は、と考えると胸が痛む。
アンネの日記で読んでいたように、映画の中のアンネはかなりの奔放さで、友達に意地悪したり。
戦争の被害者を「いいひと」ではなく「普通の女の子」としてきちんと描いてあるところがいい。
被害者はいつも「どこにでもいる、普通の人」なのだ。
その上で、壁の穴から見えるアンネの姿に涙が出た。
もう繰り返すなよ、、
皿もげ

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