るかぴ

ボーイズ・ライフのるかぴのレビュー・感想・評価

ボーイズ・ライフ(1993年製作の映画)
4.5
この映画を観た人が「いつから継父がやばい人間と気づいたか」を知りたい。早ければ早いほど自己愛強めモラハラ人間には捕まりにくいだろうし、遅い人は被害者になる素質をお待ちだと思う。最後まで継父に同情した方は、すでに誰かと共依存の関係になっていそう。

それだけ物語とロバート・デ・ニーロの演技が巧みで、私は序盤の彼のホスピタリティと男気あふれる彼の外面の良さにすっかり騙されてしまい、その後徐々に際立ってくるやばさにも「いやでもいい人だしな…」「こういう考えもあるよね…」などと自分を納得させてしまっていた。怖い、怖すぎる。


あとはディカプリオ少年の演技が本当に天才的だった。徐々に変化していく継父への感情や、学も金もない自分や周りの環境に対する焦燥感や無念感、男運は悪く衝動的なところはあるけど息子のことを本当に大切にしている母親へを愛する気持ちなど、色々な感情を全身で表現していて、どのシーンでも心を大きく揺さぶられた。タイタニックは小さいころに観たきりだけど、これを機にもう一度観ようと思った。
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