ぶみ

Gメンのぶみのレビュー・感想・評価

Gメン(2023年製作の映画)
1.5
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小沢としおによる漫画を、瑠東東一郎監督、岸優太主演により映像化したコメディ。
四つの女子高に囲まれ、モテモテ男子高とされる武華高校に転校してきた主人高が、ヤンキーとオタクしかいない校内最底辺クラスのG組に配属され、彼女を作ろうと奮闘する姿を描く。
原作は未読。
主人公となる高校生・門松勝太を岸、勝太の仲間を竜星涼、森本慎太郎、矢本悠馬、りんたろー。、G組担任教師を吉岡里帆、伝説のグループGメンのメンバーを高良健吾、田中圭が演じているほか、恒松祐里、尾上松也、小野花梨、吉村界人等が登場。
普段、コテコテのコメディはまず観ないのだが、やたらFilmarksでの評価が高いこと(投稿時点で星4.3)と、予告編での吉岡里帆のキレっぷりを見たくてチョイス。
物語は、勝太を中心としたG組のメンバーが半グレである天王会と対立する姿が描かれるのだが、基本、冒頭から終始ハイテンション。
で、これがまあ、見事と言うか、案の定と言うか、笑いのツボが合わず、印象としては10ネタがあったら、1つクスッと笑えるシーンがあるかないかであったため、基本、映像を眺めるだけの状態が終始続くことに。
そして、原作を読んでいないせいか、勝太がやたら強いことを筆頭に、各キャラクターの背景が全くわからないため、ただでさえ、あってないようなドラマなのに、輪をかけて全く入り込むことができず、アクションについても、序盤は中々のクオリティであったが、殴る蹴るしかバリエーションがないことから、途中で飽きてしまった次第。
また、序盤に高良健吾演じるキャラクターが校舎から飛び降りて全く平気という、まさに漫画というか、ヒーローアクションもののような演出があるのだが、以降も同様な展開があるのかと思いきや、物理的な要素を完全に無視したシーンは、思い出す限りここだけであり、その統一感のなさは、何だかなあと感じたところ。
私にとって唯一の救いは、決して登場シーンは多くないものの、吉岡の振り切れたコメディエンヌぶりであり、もうそれを観られただけで十分満足。
決して、キャストが悪いわけではなく、ただ単に、脚本、演出とも私に合わなかっただけであり、あらためて、私にはこの手のコテコテなハイテンションコメディは向いてないなと感じるとともに、吉岡がいなかったら、苦痛の二時間でしかなかった一作。

くるしゅうない。
ぶみ

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