このレビューはネタバレを含みます
遊園地の自撮り、バッティングセンター、屋上での実験。そこには『うる星やつら2 ビューティフルドリーマー』での終わらない夏休みを連想させる多幸感があった。
自撮りは押井監督がキャスト陣にカメラを託して撮影を任せたという。結果、監督自身も気に入った場面になったらしい。確かに良い。託した時点で勝ち。
押井監督の実写での食事シーンはやりたいことやってるなぁと感じることが多いんだけれども、本作の屋上でマックを食べる場面(屋根の上を歩くマイが良い)やマキの自宅でのおでんをつっつく場面、前者はキャラクターとしての可笑しみ、後者は役者の素朴さが純粋に出ていて、初めて良いなと思った。
変な青春友情映画であることに変わりないんだけど、他作と比べたら最も捻くれてないし、観終わった後の感触は気持ち良かった。