たわーりんぐいんふぇるの

小説家の映画のたわーりんぐいんふぇるののレビュー・感想・評価

小説家の映画(2022年製作の映画)
3.6
ホン・サンス/キム・ミニの言ってみれば”ソノスジ”的作品。
「映画を取らないんですか?もったいない」何気ないこの一言、この返しにムキになる。これが伏線と言えばそうかも。
執筆から遠ざかっている作家ジュニが、音信不通の後輩を訪ねた先で出会った女性は、第一線を退いた人気女優ギルス。
初対面の彼女に「あなたを主役に短編映画を撮りたい」と提案をする。
スランプから抜け出したい、何かを変えたい、そのきっかけを探してたんだろう。
会話中心のモノクロ劇で、終始音響演出なし。いかに映画で音響が大切かを気づかせてもくれる。
いつもながら興行映画としては正直どうなんだろうと言うレベルなんだが、観終わると何故か心地よい満足感に包まれるから不思議。