櫻子の勝手にシネマ

コール・ジェーン ー女性たちの秘密の電話ーの櫻子の勝手にシネマのレビュー・感想・評価

3.5
『わたしの身体か、胎児のいのちか。自由に選択できないわたしたち。』

ブルーの壁紙を背にブロンドヘアの女性が何やら神妙な面持ちで下を向いている。
女性の前には可愛らしいピンク色の電話。
60年代風のファッションとキャッチコピーに惹かれて観賞することに。

因みにこのポスタービジュアルは一部の人からはダサピンクと言われ不評だったそう。
おまけにキャッチコピーも変だと散々な言われようだったとか。
私は好きですよ、このポスタービジュアル(笑)

監督は『キャロル』でアカデミー賞脚色賞にノミネートされたフィリス・ナジー。
主人公ジョイを演じるのはエリザベス・バンクスだ。このひと、確か『チャーリーズ・エンジェル』の監督だよね。

『ジェーン』を率いるリーダーのヴァージニアは、あの『エイリアン』リプリー役でお馴染みのシガニー・ウィーバーが演じるなど、名優が集結しているところも見どころの一つ。

一見重い内容の映画かと思いきや、意外や意外…なんかアメリカの中流家庭を描いたホームドラマみたいな感じ。
当時望まない妊娠をした女性たちの置かれた過酷さなどは描かれていない。
ジョイがある意味ヒーロー的な存在になり活躍していく過程を観ていくような感覚だ。

ただ、劇中で妊娠中絶について具体的に説明するシーンがあるので要注意。
苦手な人はそのシーンは目をつむりましょう。