自家製の餅

愛と激しさをもっての自家製の餅のネタバレレビュー・内容・結末

愛と激しさをもって(2022年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

「ジュリエット・ビノシュだ」と思って観始めたらするっとそのまま観終わった。映像は美しい。街並みがきれいなのだが、基本的には家の中など限定された空間で話が進み、街との接続はバルコニーを介して映される。なんとなく、象徴的。

なぜか息子と離れてくらす初老の男は、父であることを放棄しており、またあらすじで示唆されるその妻の浮気も、妻であることを放棄する。どうしても元カレが忘れられないきれいなおばさん。その元カレが、初老の男の友達でビジネスパートナーでもあり…という拗れた関係。
ただ、それ以上でも以下でもない、フランスのメロウさ。白い壁につく小さなシミは決して消えず、心の中で増幅する。そんな人間の心の在り方を捉えているのだろうが、みな幼稚に見えてしまう。いや、物語され起こさない静的であることが大人と呼べるのだろうか──。

混血を悩む息子と祖母の暮らしがカットインするが、もうゴタゴタ恋愛やってないで14-15歳の子と老人を大切にしてくれという気持ち。

エッチなシーンがあるが、わき毛はなかった。