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MEG ザ・モンスターズ2の06のレビュー・感想・評価

MEG ザ・モンスターズ2(2023年製作の映画)
3.6
メグ、ステイサムVSサメを観に来たはずだったのに、映画の半分はVS人間である。肩透かしといってもいいだろう。
1で十分サメをやりきったと思ったのか、2ではタコに恐竜もどきにといろいろな飛び道具がでる。それらに対するコミカルなアクションは面白かったが、もっと危機感のある映画を観たかった気もする。むしろ、コミカルに振り切るなら全編そんな風にしてほしかった。1ではトーンが統一されていたのに、2は印象が散漫である。

前半は映画館のアトラクションのようなパート。深海に潜るのに悠長なムーブをしている人間が次々死んでいく。まあ、仕方がないよねと同情すら出来ない。1の冒頭のマシオカをちょっとは見習って欲しい。
あと前回のキャラを引き継いで居るところもあったが、それにしては人物ドラマが薄めなのも残念なところ。

中盤はアクション。
ステイサムVS人間である。人間を相手にするステイサムは別映画で見飽きているので、このシーンは特別重要ではない。いつものあれね、って感じである。

終盤手前にジュラシック・パーク
敵がじゃんじゃん恐竜もどきに襲われていくシーケンスは、結構愉快だった。ダドリー(ジュラシックパークの悪いやつ)みたいな死に方をする敵もいる。映画冒頭の伏線が上手いこと効いて居て楽しめた。お菓子を買ったらおまけもついてきたみたいなお得感が得られる。

終盤でやっとサメ映画。
サメ映画を観に来たのにタコが出てくる。邪道では?と思わなくもないが、サメだけでは持たなかったのだろう。サメもちゃんと3匹も出している。その割に恐怖感は薄いけど。
サメのお家芸「桟橋ダッシュ」もあったし、「口の中にカメラの食事シーン」もあったからまあ概ね満足。
しかしステイサムVSサメのカメラワークは物申したい。インド映画か??と思うくらいスローモーション多様で、特にステイサムとサメがぶつかり合うところを横一のカメラで撮っているところは爆笑してしまった。インドの英雄神話か漫画じゃないんだから、そういういかにもなアングルはやめて欲しい、笑うから。おまけに最後の決闘はどうしてもシャークネードを思い出してしまう潔さ。

「ジョーズはサメ映画ではなく映画である」
というのはサメ映画界の名言だが、MEG2はサメ映画に近かった。
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