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JUNG_E ジョンイのKaz66のレビュー・感想・評価

JUNG_E ジョンイ(2022年製作の映画)
3.6
「新感染 ファイナル・エクスプレス」のヨン・サンホ監督による、20億円の製作費を費やした、「ブレードランナー」や「攻殻機動隊」などの世界観と共通した、VFXもりもりのSFアクション映画。
でも、ストーリーは母と娘のヒューマン・ドラマ要素が強く、韓国のフェミニズムやデータ社会における救いのない(貧富の差による)ディストピアなどの社会性を色濃くまぶしており、ラストは少し“希望”のある感じになってはいますが、“せめてもの”の範囲でしかない…、現在の社会情勢を強く反映した作品になってました。
よく出来てるし、お金も掛かってるんだけど…、この作品でどんなに風刺しても現実の政治・社会(消費される女性/強い家父長性)は変わらないだろう!という諦め感が残りますし、男性にこういう表現をされても本当に女性の代弁になっているのか?という気がします。
なんかあとチョットのところでスッキリしない、韓国版SF大作でした。
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