U子

見えるもの、その先に ヒルマ・アフ・クリントの世界のU子のレビュー・感想・評価

3.8
その存在を全く知らなかったので、
この作品を観れてよかった。
抽象画の歴史から葬られた
ヒルマが発見され、その多くの作品が
残っていたことが嬉しい。
いつか生でみてみたい。

彼女にとって、生きている間に有名になることよりもっと崇高な使命感をもって
絵を描いていたんだろうと思う。
シャーマンみたいに何か宇宙のエネルギーが
彼女に絵を描かせていたみたい。
その絵を売らず、信頼する甥に全て託して亡くなったのが幸い。
そして、残された絵をみる機会を現代の人々が得ることができたのは本当に幸運。

見えるものの先に、
生命の謎に一生をかけて取り組んだヒルマ。
シュタイナーが彼女を受け入れなかったのは
なんだか残念。
そしてシュタイナーからカンディンスキーへ
そのアイデアが渡っていたかもというのは
想像でしかないのかもしれないが
本当だったらすごいことだな。。

美術史と女性の問題も気になるが
純粋にヒルマが取り組んでいた
その使命感みたいなものをもっと知りたい。
U子

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