瀬口航平

見えるもの、その先に ヒルマ・アフ・クリントの世界の瀬口航平のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

とても素敵な映画。
孤高に、純粋に生きてきた画家。
あんなに作品創作してきたのに、それを殆ど外に発表しなかったなんて。
創作するということが、イコール外の誰かに評価してもらう、みたいな価値観とは少しだけ違ってたのかな。そもそも諦めてたのかもしれないけど、外に出さずともあれだけの絵をあれだけの期間で描き、二万字近くの文章も残していたというのは驚きだし、その時間は彼女にとってどんな時間だったんだろう。とても興味深い。だって、誰に見せるわけでもないものを長時間作り続けるっていうのは、一般的な価値観から観たら少し変わってる。
そのことを想像するのは、創作とはそもそもどういうものなのか、を改めて考えるきっかけになりそう。
彼女にとっては、自分の中の創造神との対話の時間だったような気がする。


500年間の美術史で、女性画家はいないって事実が衝撃すぎる。。。
実際にはいたみたいだけど、美術の歴史に名を残すような存在はいなかったみたい。実力的なものではなく、単純に女性だから、っていうのが強かったんだな。それが500年、、、、

新しい人生を創造するには、静けさと落ち着きの時間が必要、っていう彼女の書いた文章が印象的だった。
瀬口航平

瀬口航平