PLAN 75のsayukaのネタバレレビュー・内容・結末

自分の中にある将来に対する不安、無意識の差別感情や偏見、優生思想がえぐられる。
見に来てた人の6、7割くらいが高齢の方で、どんな気持ちで見ていたのか気になってしまった。

主人公は生きる選択をしたけれど、孤独や不安は消えないだろう。それでも生きることはそれだけ価値があると思いたい。
一方で、おじさんがいち早くプラン75に申し込んだのも否定できない。

終始恐怖心を抱いていたんだけど、
それはこの制度そのものの恐怖感だけじゃなくて。
それは自分が将来の主人公になることへの恐怖、社会から不必要とされることへの恐怖でもあった。
誰もが死を望むことのない世界だったら良いのだけど、描かれていたのは今の日本の現状そのままであり、
みんなが前向きに生きる社会なんて絵空事なのだとも思ってしまった。

人間の尊敬って何なのだろうか。