そら

PLAN 75のそらのネタバレレビュー・内容・結末

PLAN 75(2022年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

すごい映画を見てしまった
暗い気持ちになる映画は好きではないが
キャストの演技力と
勝手な結論を押し付ける事のない脚本
しっかり終わりまで引き付けられた
社会的立場には全く関係なく
時間が経てば平等に
決して誰も逃れる事の出来ない
老いるという事
その後
どう生きるのか
どう死ぬのか
社会から必要とされなくなったらなのか
孤独なのか
貧困なのか
様々な立場から捉え方がある中で
自分だったら?
観た人全てが、考えさせられるのではないか?
決して、こんなことあってはならないとか
良い制度だとか
正しいとか、間違っているとか
簡単に考えられる事ではない

立場や権力にしがみつく老害と言われる人を軽蔑する気持ちはあったが
そんな簡単なことじゃないと思った
立場、権力を無くす恐怖
その人達こそ
自分は何の価値もない老人になる
そう思っているから手放さないのかもしれない
社会的に無価値だと烙印を押される恐怖が想像出来た
だとしたら
社会はそういった人々にお金を配るより、役割や肯定感を与える事など
非高齢者にも
高齢者の存在がプラスになるような事を実施していかないと
余計に老害と言われる人は増えるのではないか?と感じた

最後のシーン
確かにもうすぐ日は沈む
暗闇になるだろう
でも
まだ太陽の光は沈んでいない
夕日は強く明るかった
この映像の訴える力は素晴らしかった
そら

そら