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PLAN 75のみのレビュー・感想・評価

PLAN 75(2022年製作の映画)
1.0
人間はエンタメ化出来ない。というのを分かりやすく描いてる。

人間にエンタメ性ってないんですか?
……まあ、人間観察は無料ですよ。

映画としてなにひとつ面白くないが、映画に罪があるというより人間自体面白くないのが悪い。

これから「命」について話すけど、文量ほど命に興味はないです。
考えさせられた……という消費の仕方をしたくないだけ。あまり考えさせられてないから。

命については「考えることは出来るが分かり合える答えを出すのは無理」で、だからトロッコ問題みたいなのが存在し続けるんじゃないかな。私の場合、トロッコ問題は「選択するな。どちらも選べ」以外に倫理は存在しないと思う。


命の終わりは、医学的、哲学的。生物学的、あるいは宗教的…というか宗教においては一括りに出来ないほど、宗派によって違ってきたりするし、そいつの中で正解があるなら否定するもんでもない。


あと言っておきたいのは自殺についてだけど、テンプレ的な認知で、それ以上は考えない人、それで正しいと思う。
「自殺はよくない」と唱えていればそれでいいじゃん。

ただ、自殺してよかったと思う人は”全員自殺している”

これ、意味が分からない人は分からないままでいいが、推奨や賞賛しているように誤読されるのは嫌なので簡単に説明するが、生きてる人は自殺してよかったと思うことができない。
という単純な話です。



長々と前置きしたのは、私がこの作品に思ったことにたいして、意見が違う!は通らないよ、ということ。


この映画では「死」というものを人生観で問い、感情に訴え、ビジネスとして扱っている。

人生観の話をすると人生は死があるから成り立つもので、死がなかったら人生のプランを考える必要すらない。
永遠の命があったら可能であればずっと先延ばしでもいいし。
可能であればというのは、字が上手くなりたい!とかであれば100年後でもいいわけ。目の前にある本が読みたい!は物理的に読めなくなる可能性があるから、その前には読んだほうがいい。
取捨選択があまり必要なくなる。

人生は死に向かって加速していくのではなく、死を中心に回っているという漠然とした捉え方をしている。

感情に訴えたら命の価値が変わると思ってる人、そこで訴えているマイナス要素がなくなったら、あるいはプラスになったら、命の価値は相対的に軽くなるって事だよね。

平等でいろ!とは言わないし、マイナスがあるからこそ価値に気付く。というのは分かる。

でも、状況による判断や、さじ加減で命の価値が変わる人も、等しく集団生活してるんだ。
そんなのばっかだけどね、人間。

人を殺める行為を無くしたい!の手札が、法や倫理ではどうしようもない。

0にするには絶対的な論理が存在する必要があるが、明日も太陽は昇る!にすら論理性はないのに、ごちゃごちゃした人間に絶対を求めるのはキツいかもしれないね。

対象は利害で判断され、それは、うるさいから叩き落とされるハエや蚊と変わんないと思う。

ハエや蚊を愛情もって育ててる人もいるだろうし、その人は叩き落とさない。

……訳でもないんだな。



最後にビジネスだけど、延命も暗殺も保険も同時に存在するのってバグだけど、人間としては正しさがある。デバッグの必要なし。
つねにアプデは続く...


きみたち!
これで考えさせられたのは素晴らしいことです!
人間とか命とかいうテーマを考えていきま……え、そこで思考停止しちゃったの!?

あるな、人間性が。
み