ながの

暖流のながののレビュー・感想・評価

暖流(1957年製作の映画)
3.9
ファーストシーン、看護婦たちが屋上でボール遊びに興じる昼休憩から増村っぽさを感じる。全体的に、抜群にカット割りが冴えまくってた!有名な病院の塀を隔てた歩きの会話シーンをはじめ、階段での会話を多用するなど、とにかく動き・奥行きが常に付けられていて、本当に見ていて飽きなかった。ねー、みんな階段でめちゃくちゃ話すんですよー。

そしてテンポが速すぎる!!通常の増村映画に比べても速く感じた。ほんとに1.5倍速で観ている感覚。で、無駄がないのが素晴らしい。

いつもと少しイメチェン感もあったけれど、今作も野添ひとみを愛でる映画。人間国宝です。
登場人物たちの印象が、序盤から終盤に進むにつれ少しずつ逆になっていくのは上手かった。しかし、メインで出てくる男二人のビジュアルが似すぎていて、最後までどっちがどっちだったっけと混乱してしまった…。大きなミスキャストだと思う。
オープニングで丸山明宏の名前を見つけ、え?まじで?どんな役だろう?とワクワクしてみていたら、まさかの本人役でした。シャンソン歌ってた。

「流行性感冒にでもかかっちまえ!」とか「共産党になったつもりかね」など、罵りがブラックすぎて面白い🤬
ながの

ながの