キットカットガール

たからもののキットカットガールのネタバレレビュー・内容・結末

たからもの(2020年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

 スケベなタコだなぁ、という印象は終始変わらなかったのだが、まさかまさかの大きさで。笑 完全にタコの既成概念を利用した、挨拶がてらのサプライズにぐっと心を掴まれた。そして、海上の漁船と二人の探検家とカモメ、海底のタコとマーメイド像と宝箱、という設定のもと物語は展開するが、隣接しながらも別空間という枠組みの中でアクションが行われ、それが相互作用する事で次々と連鎖的に進んでいくプロットが非常に好みだった。何処か分からないような、沿岸から程遠い海上にポツンと二人組の探検家を置いた(主人公に一つの映画を作った)センスから、脚本家たちの脳内を覗き見したいという衝動が湧き上がった。私見だが、正直、近年のディズニー映画よりも面白い(ディズニー命の人間が…なんとまあ笑)。他方で、拝金主義な盗掘者と精神主義なタコの二項対立を基盤に、最終的に精神主義が勝利するという教訓的な内容はそれほど好みではなかった。笑 「愛」といっても「情欲的な愛(エロス)」だからね。